ハウス・ダスト(室内塵)とは
ハウス・ダスト(室内塵)とは
室内のダニの発生源はハウス・ダスト(室内塵・屋内塵)
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ハウス・ダストはダニの餌となるばかりでなく、細胞やカビが生え、シミ、チャタテムシ、ノミの幼虫、ゴキブリなど種種の衛生害虫の餌や隠れ場所となります。
室内環境の衛生から見ると、ハウス・ダストは諸悪の根源です。
もし、室内からハウス・ダストを完全に除去できるならば、大半の室内害虫はいなくなります。
生態系の中では、一定の環境のもと太陽エネルギーが植物に利用され、これを出発点として種種の微生物と動物・植物が互いに補完関係を持ちつつ、調和のある生活が営まれています。
家の中にも室内塵を出発点とし、微生物、ダニ、昆虫などが互いに関連を持って、まとまりのある生活をしていることも一つの生態系と見ることができます。
とても小さく、人間が生産したハウス・ダストを基礎物質とするなど特殊な生態系ですが、これをハウス・ダスト生態系とも呼ばれています。
室内にできる塵は、子供が生産するもの、あるいは屋外から侵入する微細な土や砂や塵となると考えている人がいるのなら誤りです。
室内塵の最大の生産者はあなた自身です。
正確には、室内塵の生産者は室内に生息しているあらゆる生物体で、とくに大型居住者の人間、ペットが最大の室内塵生産者です。
室内で人が行動するとき、身体と衣服、足と床面、ドア−と壁面など、いろいろな部分で摩擦が生じます。摩擦はすべて、室内塵の生産に関連しています。
掃除自体も掃除用具と床、壁、ベッドなどの間で、摩擦を起こすので、室内塵の生産活動です。
さらに、人間は生理的にも塵を生産して、これが室内のダニやカビ、害虫類の基本的な影響源となっています。
人が家を造りその中で居住していること、このこと自体が室内塵の生産を意味しています。
成人の皮膚は、表面積1.5〜1.8 、表皮の厚さ0.1〜0.4mm、真皮の厚さ1〜4mm、皮下脂肪は男性に薄く、女性に厚く0.5〜2cmあります。
皮膚の表皮層の最外部は角質層と呼ばれ、その主成分は硬たんぱく質でもあるケラチンで、物理的変化や化学物質に対して強い抵抗力を持ち、体内を保護しています。
この角質層の最外層が上皮で、ふけ、垢となって捨てられます。
表皮は基底細胞で生まれ最外層で落屑(らくせつ)するまで約2週間かかり、約1か月で表皮は全部入れ替わるといわれ、剥離上皮は入浴や洗顔などで一部失われるので、大人は1日約1gの剥離上皮を室内に落としていると考えられます。
剥離上皮の他に頭髪もかなりの量が室内に落ちます。
毛髪の発育には周期(毛周期)があり、頭髪では成長期、退縮期、休止期、各期の毛髪が性別・年齢などに応じて一定の割合で存在します。
日本人の平均頭髪数は、約10万本、1日に60〜100本の毛が自然に脱落して、床に落ち室内塵に入っていきます。
室内塵は室内の気流に乗り、床、本棚、室内の隅などに移動、堆積、やがて埃として見えるようになります。一部の室内塵、とくに微細な塵はカーペット、寝具、マットレス、クッション、ソファーなどに捕捉され、その内部に侵入し、貯留します。
室内に堆積している塵量は、建物の構造や立地条件、居住者の行動、インテリアの種類や数などで差異を生じますが、普通の家庭でもっとも大きく影響するのは掃除です。
毎日毎日、電気掃除機で掃除している家庭でも、カーペットにはかなり多量の塵が溜まっていきます。習慣的な電気掃除機がけでは、表面にある1割程度の室内塵が捕集されるにすぎず、おざなりの清掃作業ではかなり多量の室内塵がカーペット内に残留しているといわれます。
カビ類(真菌類)
カビ類はダニと並び室内塵中の代表的な微生物です。
真菌類は酒類をはじめ発酵食品や医薬品の生産に利用されていますが、一方、ある種のカビ類は食品や器物を腐敗、劣化させ大きな経済的被害を与え、また、猛毒な化学物質や発がん性物質を生産したり、人体に寄生して疾病を引き起こす種類のカビもあります。
室内に生息するダニ類、とくにチリダニ類は人間の居住環境と生活に結びついて生息しているので、一匹残らず退治することは、現状では不可能です。
また、一匹残らず全滅させる徹底した駆除をする必要もなく、可能な限り、これで十分目的が達成できます。
どの程度の個体数以下にすれば、アレルギーの発作がほとんど起こらなくなるので、この数値が一つの目安となっています。
それには、毎日生産される室内塵を室内に貯留しないで除去する、掃除が一にも二にも大切です。チリダニ類は生息できる温湿度範囲が限られ、温湿度条件をコントロールすることでチリダニ類を防除することが可能です。
湿度に関係なく60度の高温に約1時間置かれると、いずれのダニも死亡します。
人が居住する室内温度はこのような極端な高温、あるいは低温になることはないので、温度によるチリダニ類防除は実際的ではありません。
湿度の調整による防除には可能性があります。
隔壁の排除、換気扇の利用、頻繁に窓の開閉をするなど、風通しをよくして室内の乾燥に努めれば、チリダニ類の増殖をかなり抑制することができます。
殺虫剤の効力を上げる
ダニの体に薬剤を直接接触させる必要があり、チリダニ類はマットレス、ソファーや寝具の中に潜っている場合が多いので、ハエやカなど飛翔害虫用の殺虫剤スプレーや燻煙剤では有効成分をダニのいる所まで到達させるのは困難です。
人が常時いる室内では、使用できる殺虫剤は制限され、また、どのような殺虫剤でも多量に用いることは好ましくありません。
チリダニ類を殺虫剤のみで防除することはできません。
チリダニ類は刺すダニではなく、ダニの死骸や破片もアレルギー患者さんに対してはアレルゲンとなり、薬剤散布後は電気掃除機をかけ、死亡したダニを除去することが必要です。
