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呼吸運動を意識することはない

呼吸筋をコントロールするのは

2つの神経支配と呼吸調節

生活のさまざまな場面において呼吸運動を意識的にコントロールする必要はありません。

しかし、一方では海やプールで水中に潜るときなど、
必要に応じて意識的に呼吸を止めることも出来、風船などを膨らませる場合には、
自分の意思で空気を吸い込み、強制的に吐き出しています。

このように呼吸運動は自律的(無意識的)に行なわれているだけでなく、
随意的(意識的)にも調節されています。

呼吸運動を行なうのは呼吸筋です。

呼吸筋の活動は、通常、延髄にある呼吸中枢によってコントロールされていますが、
同じに、大脳皮質からの指令も受けています。

この大脳皮質からの指令は、腕や足の筋肉を収縮させるしくみと同じで、
これによって自分の意思で筋肉を動かすことが出来るこうした、筋肉を随意筋と呼びます。

このように、呼吸筋は呼吸中枢と大脳の両方からの神経支配を受けていて、
この神経支配の構造が2つの呼吸調節を可能にしています。

呼吸筋の活動の調節には、呼吸中枢からの指令によって自律的に行われるしくみと、
大脳からの指令によって随意的に調節されるしくみが備わっています。

呼吸筋の主要なものとして、横隔膜、肋間筋、腹筋などが挙げられますが、
いずれも随意筋としてのしくみも備わっています。

もっとも意識が必要なのが、腹筋を使う呼吸運動であるといわれています。

大脳皮質
呼吸筋に指令を出し意識的な呼吸運動を可能にしています。

延髄
呼吸中枢があり無意識の自律的な呼吸を可能にしています。

呼吸筋と姿勢の関係

呼吸筋のもうひとつの役割

呼吸筋は体幹部を取り囲む骨格筋であり、
体幹部の形状を維持するうえで不可欠な筋群で、
呼吸筋の主要な役割は、胸郭の形状を変化させることによって
胸腔内圧の調節を行ない、肺と外界との換気を行い、
そして、呼吸筋のもうひとつの役割は、体幹の形状を支え、
姿勢を維持するために重要な働きを発揮することにあると考えられます。

座禅に見られるような安定した姿勢を
維持するためには、腹筋群の収縮が重要です。

腹筋は呼吸筋のなかでも呼気に関連する筋です。

腹筋を収縮させることにより腹腔内圧が高まり、
横隔膜が押し上げられ、それにともない肋間筋も働き、呼気が引き起こされます。

そのとき、お腹は引き締まり、胸や背筋が伸ばされ、体幹部の安定した姿勢が作られます。

このような、呼吸筋は安定した姿勢の異常に対して、
補助的、あるいは直接的に作用しています。

姿勢の維持は、身体各部の骨格筋の作用により行なわれています。

特に重力に対して、からだを支えながら起立姿勢を維持するためには、
下肢筋群をはじめ、体幹部、頚部の筋群が重要な役割を果たしています。

このように、体重を支えて姿勢を維持するために作用する、
筋群のことを抗重力筋といいます。

体幹部の重要な抗重力筋は脊柱起立筋を中心とする背筋群ですが、
これらの筋群に加え、体幹部には胸郭を取り囲むように肋間筋、
横隔膜、腹筋などの呼吸筋が存在して、
呼吸筋は抗重力筋としての作用も持ち合わせています。

姿勢を維持する筋肉抗重力筋

[check]骨格筋のなかでも特にからだを支える筋肉
[check]重力に対抗して安定した姿勢を維持する
[check]背筋群、頚部、下肢部の筋力が特に重要

呼吸筋は換気機能だけでなく、姿勢の維持にも一役買っています。

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